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文京区のマンションで発生した火災で、自民党の猪口邦子参議院議員の自宅が全焼し、夫と長女の2人が死亡しました。警視庁は28日までの現場検証で、油をまかれた形跡がないことを確認しました。
火災は27日夜発生。猪口議員の自宅マンション6階の一室から出火し、夫である東京大学名誉教授の猪口孝さんと30代の娘が死亡しました。2人は火災の約2時間前に帰宅したことが防犯カメラの映像から判明しています。
警視庁と東京消防庁による2日間の現場検証の結果、現場に油がまかれた形跡や、外部からの侵入痕跡は見つかりませんでした。玄関と非常階段の鍵は施錠されていたとのことです。猪口議員自身は、自宅では床暖房とエアコンを使用しており、ストーブは使用していなかったと説明しています。
警視庁は、出火原因を特定するため、引き続き捜査を進めています。火元や燃え広がり方などから、電気系統の故障や不注意による火災の可能性も視野に入れているようです。詳しい状況解明に向けて、関係者への聞き込みや科学的な分析を進める方針です。
この火災は、多くの国民に衝撃を与えました。政治家である猪口議員の家族が犠牲になったという事実、そして未解明な出火原因は、多くの憶測を呼び、社会に大きな波紋を広げています。警視庁は、関係各所と連携し、真相解明に全力を挙げる姿勢を見せています。